077中央防波堤埋立地

エリア 自然・環境

23区内で発生する産業廃棄物を埋め立て処分して作られている、東京都大田区・江東区にまたがる島である。

東京湾岸は廃棄物の最終処分場として使われており、若洲、羽田沖を埋め立て、中央防波堤内側埋立地での埋立てが1973年に開始された。当時、都内では人口増加によりごみ問題が深刻化し「ごみ戦争」といわれる状況であった。1977年からは中央防波堤外側処分場で、1998年からはさらに海側の新海面処分場で埋立てが始まり、現在も2か所で埋め立てを行っている。

埋立処分場に降る雨水は浸み込み、時間をかけて浸出水として出てくるが、その水は汚濁物質を含むため排水処理場で適切な処理を行っている。こうした環境対策は埋め立て終了後も長期間に渡り続けられるため、建設可能地としての利用までには長い時間がかかる。

現在埋め立てている新海面処分場以降の埋め立て可能地は船舶航行ルートとの関係上計画されていない状況であり、今後の東京23区の廃棄物をどう処理していくかが懸念されている。

また、埋立地の帰属問題も起きている。将来的な開発ポテンシャルもあることから大田区と江東区が17年間に渡り帰属を争い、2つの五輪会場を含む79.3%を江東区に、20.7%を大田区に帰属させる判決が出た。

東京23区全体の最終処分場を最も湾口側に位置する場の埋め立てとしておこなう構造を今後どうしていくのか、そしてこの土地が将来どう活用されていくのか考えさせられる。

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