常磐線・千代田線が乗り入れる綾瀬駅の北口・北西側に出ると、全長約2kmに及ぶ逆U字型の公園がある。都立公園として指定されているこの東綾瀬公園は、かつて水田だった土地での区画整理事業の際に生み出された。公園の西側に流れるせせらぎは、かつての農業用水を活用したもの。
公園沿いには野球場やテニスコート、プールなどが立地する。中でも六角鬼丈設計の東京武道館は、そのポストモダンの意匠からも大きな存在感を発揮している。公園を歩けばその他にも、花壇や滝などの特徴ある空間に出会うことができる。
東綾瀬公園の東側では、「八ヶ村落し親水緑道」と交差する。1992年に国土交通省大臣表彰の「手づくり郷土賞」を受賞したこの緑道も、かつての水路を整備したもの。
”綾瀬”という地名も、川が合流したり分かれたり、複数の流れが交差し”綾”になって流れる様を示しているそう。古くからの水とのゆかりの深さが、緑地として現在まで息づいている。