1966年に建てられた芦原義信の代表作であるソニービルの建て替え計画からスタートしたこのプロジェクトは、数寄屋橋交差点の角地に立地していたソニービルが「銀座の庭」という位置づけであったことを念頭に、変化していく社会との関係性からこの場所を再編集していくため、ソニービルを建築的な視点から捉えなおすのではなく、都市のなかのひとつの場として発想している。
歴史を持つソニービルの内装仕上げを取り込みつつ、「解体をデザインする」という考えのもと、余分な工期とコストを削減しながら最大限の効果を出すことを狙っている。
地下4階から地上までをつなぐ吹き抜けや緩やかな階段によって、環境が連続的に変化し、人々の多様な活動が同居する場となっている。ニーズが増々多様化する時代に対応すべく、施設内には多くの余白が設けられ、シチュエーションに応じて様相をフレキシブルに変えることができるプラットフォームとしての役割を持つ。2018年に竣工したソニーパークは、現在増築中で2022年に完成予定である。今後の銀座を占うともいえるこのプロジェクトから目が離せない。
030銀座ソニーパーク
建築+グラウンド 歴史・文脈 シンボル 2010年代
完成年 | : | 2018 |
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所在地 | : | 東京都中央区銀座5-3-1 |
敷地面積 | : | 711.6㎡ |
延床面積 | : | - |
計画・設計 | : | Ginza Sony Park Project(大成建設、乃村工藝社等) |
管理・運営 | : | - |
掲載雑誌 | : | 新建築2018年9月号 |