竹芝エリアは、羽田空港に直結する浜松町駅から近くに位置し、東京湾や庭園といった資源がありながら、エリアをさえぎる首都高速や未更新の都有施設の集積が課題となっていた。
東京ポートシティ竹芝
東急不動産と鹿島建設が共同で都有地を活用して業務棟と住宅棟を建設した施設である。東京都が都有地を70年間定期借地して民間活力を導入する、「都市再生ステップアップ・プロジェクト」の一つとして行われた。
駅側にオフィスタワー、海側にレジデンスタワーを配置し、その間に階段状に積層した”スキップテラス”と呼ぶ緑豊かな立体のパブリックスペースをつくっている。
最先端のスマートビルを目指してデジタルコンテンツ産業の集積を目指しており、ソフトバンクが本社を構えビルのスマート化に取り組んでいる。合計1000台のセンサーやびーこんなどを設置して、建物を丸ごとセンシングを行っている。それにより混雑回避や管理の効率化を図っている。
建物に加え、浜松町駅から首都高速をまたいで竹芝ふ頭に至るまで500mを歩行者デッキで繋いでいる。
WARERS takeshiba
東京湾や浜離宮恩賜庭園を望むJR東日本の事業用地において、既存の劇場(劇団四季)を残しながら、経年したホテル、社宅、事務所を、ラグジュアリーホテル・オフィス・商業施設・劇場からなる複合施設に建て替えた開発計画である。
干潟や船着き場のほかに、水辺に面した広場やテラスを設けている。それらと建物を、江戸時代の庭園のように外部と内部の境界をあいまいにしていくことで、敷地全体をひとつの建物のように扱っている。江戸時代の庭園では水平の広がりのみとなるが、ここでは活動的な外部空間としてのテラスを垂直方向にも広げることで豊かな自然環境と賑わいを敷地全体へ拡張させることが意図されている。
体験性とエンターテイメント性を打ち出し、エリアの価値向上に寄与する文化/芸術の拠点として期待されている。
竹芝エリアのなかで「竹芝エリアマネジメント」と「まちづくり協議会」が協働して活動し、さらにデジタルの産業拠点形成を目指す「CIP協議会」もともにまちづくりを実施している。