019代々木体育館周辺

建築+グラウンド 歴史・文脈 動線・ネットワーク シンボル 1960-70年代

代々木国立屋内総合競技場の敷地は、北側には都道を挟んで代々木公園、西側にはNHKセンターが隣り合う。占領アメリカ軍施設・ワシントンハイツの跡地に、東京オリンピックの開催に合わせて1964年に建設された。第一体育館では競泳、第二体育館ではバスケットボールが行われた。

代々木体育館は、建築家・丹下健三と構造家・坪井義勝による吊構造の屋根でよく知られ、隈研吾をはじめとする建築家たちが、幼少期にこの体育館を見て建築家を志したと語るほど、高度成長期の名建築として称賛される。また構造美だけでなく、15,000人の観客を捌くための優れたランドスケープデザインにも注目したい。敷地北東の原宿駅側に、人の流れを受け止める広場をクッションとして配置した上でメインとなる第一体育館が、南西の渋谷駅側にサブとなる第二体育館が置かれた。第一体育館は巴形、第二体育館は渦巻型の形を見せるが、この形状により、周囲に閉じた円形と違い、内から外、外から内へと流動的な広がりを持つ空間が生まれている。二つの体育館は、連絡棟・付属棟による東西軸の陸橋を挟んで置かれ、立体的な動線により敷地内が結ばれている。

完成年 1964(代々木競技場)
所在地 東京都渋谷区神南2丁目1
敷地面積 -
延床面積 -
計画・設計 丹下健三都市建築研究所(代々木競技場)
管理・運営 -
掲載雑誌 -